四国遍路 18日目 38番金剛福寺への86kmを歩く その2

 民宿たかはまを出発 

 民宿たかはまで朝食語、6時30分過ぎに出発しました。朝食写真は撮るのを忘れました。どうも同宿者がいる時はお話に夢中になり、写真を撮るのを忘れる傾向にあります。

 同宿の栃木のOさんと納札で改めて挨拶したのですが、Oさんは緑の納札(つまり5回以上)で、昨日5回目、と書いていましたが、6回目でした。

 Oさん曰く、遍路はそれぞれの歩くテンポが違うので一緒に歩くのは難しい。宿でまた再会するとして、それぞれのペースで歩きましょう、との事で別々の出発です。

はるか彼方に足摺岬が、と思ったらさらにその奥でした

 今日は約32km先の民宿くももを目指して歩きます。

歩き始めて40分ほどのところにある無料休憩所で、野宿したと見られる若い男性がいました。挨拶すると、「先の情報を教えますよ」とのことで休憩所に行きました。髭が伸び、腕にタトゥーを入れた見るからに怪しげな人物でしたが、話してみると気さくで、この先の情報について教えてくれました。そうはいってもあまり長居をするべきではないと、早々に別れました。

 Oさん、そしてこの男性もこの先の道の駅から国道56号を逸れ、入野松原を進んだ方が良い、とのアドバイスでしたから、道の駅から入野松原に入りました。

入野松原の遊歩道 日差しを遮ってくれるだけで助かります

 入野松原は左手が砂浜で日曜日ですから朝でも多くのサーファーが居ました。

ただ遊歩道そのものは行きかう人が少なく、約2kmの遊歩道ですれ違ってあいさつしたのは5人でした。休憩所が見えました。ここで1回目の休憩です。

入野松原西はずれの休憩所

 この休憩所は公設で、この一帯の公園に遊びに来る人のトイレ、シャワーなども使える施設です。休憩所には遅れて宿を出たOさんが先着していました。やはり遍路それぞれの歩くテンポは違います。

 

四万十川を渡る

 この休憩所からはやや道が複雑になりますから、Oさんに先に行ってもらい、私がその姿を追いかけるようにしました。そのOさんも時々道に迷う姿があります。この辺りはあまり遍路シールや案内が無く、どちらに行ったら良いのか迷う分岐点でも案内がない事があります。この辺りで四万十川を越えるには四万十大橋しかなく(河口近くに渡し舟がありますがコロナで営業中止との事)その方向、また足摺方面の看板も参考にしながら歩きます。

 2回目の休憩を予定していた四万十川そば、のローソンの休憩ベンチで2人並んで休憩です。11時前でしたがOさんがこの先の食事場所は川を渡って少し行った先にあるうどん屋だけで、やっているかわからない。ここでお昼にした方が良いとのアドバイスでしたから、アイスだけを買っていた私は再び店内に入りおにぎりを買いました。

 おにぎりを食べ、足のケアを行いました。休憩中は2人で足のケア談議に花が咲きました。また、この先6kmを越えたところにある伊豆田トンネルは1600m以上と長いのでトンネルの前で国道を逸れ、遍路道を行った方が良い、とのOさんの意見でしたが、私は今の足の状況ではトンネルしか選択できない、とヘッドライトを着用して出発しました。

 出発してすぐ四万十川大橋です。

四万十川の水面。河口そばですから驚くほどの清流、とはいきません

 四万十川の川幅はこの辺りで1kmほどでしょうか。うわさに聞く四万十川の清流はもっと川上でないと見れないのでしょう。そうはいってもきれいな川です。

トンネルを越える

トンネルに向かっては登りになります。日差しも強く、大汗をかきながら登ります。5kmでペットボトル1本空になるほど水分も摂りました。道の右側の広くなった部分に車を停め、日陰で煙草を吸っていた男性がいたので挨拶をしました。男性はそのすぐ後私に声を掛けてきます。

お接待のオロナミンC。のどが渇いていたのですぐ飲んでしまい空瓶です

 男性からの栄養ドリンクのお接待は2回目です。ありがたくいただき納札を渡しました。お接待の時の納札は辞退される方も多いのですが、「本当にありがとうございます。〇〇から来た〇〇です」と名刺交換のように渡すと抵抗なく受け取ってもらえました。この男性はしばらくして私を車で追い越しながら「がんばれよ」と声もかけてくれました。

伊豆田トンネル。歩道がしっかりあります。ヘッドライトオン。マスク着用

トンネルに近づきました。見ると出口の明かりが見えます。1600m以上と聞いていましたが案外短いかも、と思いましたがしっかり1620mありました。

トンネルの中。出口はすぐそこに見えますが、ここで約1,000m先にあります

  長いトンネルの場合、トンネル内部の排水のため斜度をつけたり真ん中を高くして、入り口から出口が見えないのが普通です。このトンネルは何かの理由で直線的に掘られたようです。それでも道は平坦ですし、涼しいですから応えられません。最後まで迷っていたOさんもトンネルを選択したようで、後からついてきます。

 今日の宿へ

 トンネルを抜けてしばらく行ったところにある休憩所で休憩します。右足のかかと部分に鈍い痛みがあったので靴下を脱いでみると水泡がありました。すぐ処置をしてOさんと再び足のケアについて話の花が咲きました。

 宿に向かう途中に3日後、39番延光寺に向かうために泊まる三原村への入り口が判りづらいからあらかじめ確認しておこう、とのOさんの提案で国道を逸れ遍路道を進みます。途中何か所か川で遊ぶ子どもの姿がありました。

この辺の子は海が近いのに川でよく遊んでいます

 三原村への入り口を確認し、宿に向かいます。その途中、私たちを追い越した軽自動車が停まり女性が下りてきました。その両手にはカルピスウォーターです。

お接待のカルピスウォーター。宿まで持ち帰り冷蔵庫で冷やしてもらいました

 1日に2人の一般の方からお接待を頂くのは初めてです。宿でおいしくいただきました。

 宿まで後3kmのあたりから疲れで足の進みが遅くなります。何とか踏ん張りながら宿に到着しました。

民宿くもも すぐ前が海です

 変わった名の民宿と思っていましたが地名でした。宿についてまずOさんがお風呂、私が洗濯と優先順位を決め、足のケアも終わったころ食事の案内がありました。

向きが変ですみません。「くもも」の夕食です

今日は殊の外ビールがおいしく大瓶をすぐ飲み干し、焼酎も頂きました。

 

 本日の歩行距離  32.80km (ガーミン駆動時)

 本日の歩数    63,797歩 (歩数計アプリによる)