四国遍路 一時中断日記 11日目

再開の室戸岬

 四国遍路を再開するため、室戸岬に向かいます。5時前には宿に入りたいので朝6時前に自宅最寄りの駅を出発する切符を手配してあります。私はケイちゃん(妻)と共にJRの「大人の休日俱楽部ジパング」の会員ですから、JR切符は最大3割引きとなるのですが、いかんせん新幹線のぞみなどが対象外となるため、のぞみの利用は名古屋から大阪までとし、大阪から岡山まではこだまに乗り換えます。またお盆の途中中断で帰省する時の切符も購入しましたが、お盆期間中はジパング割引対象外のため額面通りの金額となりました。

 今朝は朝5時前に朝食をとります。またしばらくは自宅の朝食が食べられません。今回は納豆を大粒で用意しました。

我が家の納豆はひきわりも入れ、薬味はねぎ、大葉、ミョウガ、たまごの黄身を入れます。白身はお味噌汁にイン。

 普段は40gの小粒と同じく40gのひきわりですが、今日は今後朝食に納豆が食べられるかわからなかったので、大粒80gを使いましたから普段の1.5倍のボリュームです。

 

 私鉄、JR、新幹線を乗り継ぎ、岡山から南風(「なんぷう」と呼ぶそうです)という特急にのります。

特急南風。3両編成。ディーゼル。加速時はまるで車のような音がします。

 この特急は3両の可愛らしい編成です。その中にグリーン、指定、自由の区分けをしますから、グリーンは1両目の少し、指定は残りの1両目と2両目の三分の二、残りが自由席です。車両ごとに分かれた特急しか乗ったことがなかったので少し戸惑いました。

 後免(「ごめん」と呼びます)で土佐くろしお鉄道に乗り換えます。この列車も1両だけのワンマン車両ですが可愛らしい車両でした。

今日乗った車両はまだおとなしいですが、沿線で見た他の車両はとてもカラフルでした

 土佐くろしお鉄道は各駅に地域にちなんだ名前のスコットがいて、駅への到着アナウンスでもそのマスコットの名前も呼びます。不思議な感覚でした。

 

 11時間かけて宿に到着です。今回も宿泊は私一人。宿の部屋でネットの天気予報を確認したら明日は午前中はほぼ雨。特に9時頃は強い雨、との有り難くない予報です。

岬ホテル 建物は登録重要建造物です。古いですが清潔です

 それでも雨は再開前のお遍路の時から、梅雨時のお遍路として覚悟していたことですので工夫しながら再スタートを図ることにしました。

夕食の刺身の右はびんちょう、とのこと。私の知っているびんちょうとは違いとてもおいしい刺身でした。

 歩いていないのに日本酒できれいに平らげられました。

 明日は朝食前に24番最御崎寺を打ち、8時過ぎに宿を出て25番津照寺、26番金剛頂寺を参拝、宿に入る約30kmの行程です。

 天気予報は最新の予報でも 雨、です・・

 

 

四国歩き遍路の費用とリタイヤ夫婦のお財布事情

 歩き遍路の場合、無料の遍路宿や野宿で回れば宿泊費はかかりません。若者や超ベテランと思われるお遍路にはそうした方もいるようですが、リタイヤおやじはウォーキングの延長としてのお遍路ですから、民宿、ホテルでの宿泊が前提です。この場合、宿泊費が費用の大半を占めます。お遍路のガイドブックには遍路向けの宿泊施設が掲載されています。遍路向けの宿は良心的な価格の場合が多く、民宿で4,000円(素泊まり)~8,000円(2食付き)、ビジネスホテル・旅館で5,000円(素泊まり)~12,000円(2食付き)が目安です。この他に昼食や飲料なども必要ですから、1日1万円を予算にして回っています。それでも交通費も含めれば結願までに60~70万円ほどかかる計算ですから、歩き遍路が最も費用が高くなる、というのも頷けます。更に日数が2か月近く掛かるわけですから相当贅沢な旅行との面もあります。

 私は40代の頃からリタイヤ後に歩き遍路をやるつもりでしたから、ケイちゃんと相談して、早めにその費用を確保して、家計と別管理をしていました。遍路を始めるタイミングでは私たちは年金生活に入っています。当然、現役時代とは収入が違いますから遍路費用は別管理にして、初めから無い物として家計を考えていかねばなりませんでした。

 リタイヤ前にはケイちゃんと年金生活の家計シミュレーションを何度か行いました。当面の収入は私の年金と夫婦2人が別々に掛けていた個人年金保険が全てです。年金保険がある間は貯金に手を付けたくなかったので、やはり費用の切り詰めを行うしかない、と固定費を中心にかなり見直しを行いました。大きいのは太陽光発電をはじめた事です。今年5月から本格的な発電が始まり、自家消費優先の契約でしたが、売電金額が約1万円、消費電気代も数千円下がりました。6月、7月は消費電気代より売電金額のほうが高くなったくらいです。初期投資は掛かりますが、ランニングコストの低減はリタイヤ世代ににとって重要なテーマです。そのほかにも固定電話をドコモのホーム電話に切り替える、2人の携帯の契約の見直し、私のジムの契約見直し、保険の見直し、ガソリンスタンドで最も割引が良いカードに切り替え、などなど。ほとんどはケイちゃんの主導での見直しでした。