四国遍路6日目 遍路道の「鶴龍」も手ごわかった
新米のお坊さんに宿の主人が説教をしたお話
この日の朝食は埼玉の同宿者併せ、二人とも早めに鶴龍を責めたかったので6時にしてもらいました。
私はいつもの習慣で午前2時に起きてブログをアップし、少し外に出て民宿の前を歩いたりストレッチをしたりして自分の体調と相談しました。足の裏のまめや筋肉痛はまだあるものの、今日は2つの札所だけで2度の上り下りがあるも、距離は14kmほどですから自身にOKをだしました。
納豆談義となった朝食の後、玄関前の宿のご主人の尺八製造所兼尺八練習所でご主人と少しお話ししました。興味深かった話は高野山の新米の若い僧侶がリュックとシュラフを担ぎ、托鉢をしながらお遍路をしていたので声をかけて家でお風呂と食事の提供をした。
少し話をしたところ、この四国遍路に現金は1円も持っていくことを許されず、托鉢だけで食べるもの、そして寝るところも自分で見つける、というまさに修行としての遍路だったそうです。「それでうまくやれているのかい?」とご主人。僧侶は「托鉢に自信がなく、これまでもあまりうまくいっていない」との答えだったそうです。そこでご主人「托鉢を勘違いしてはいないかい。食事を提供してもらうのが托鉢の目的ではないはずだ。家の軒先でその家の健康と繁栄を心から願い読経する。みんなの幸せを願うことこそ托鉢の目的ではないのかい。その結果として数軒先で読経しているときに先の読経した家の人が何か食べるものをもってきてくれることもある。そういうもんではないのかい。」若い僧侶は何か感じるものがあったようでその数か月後、高級自動車が家の前に止まるので何事かと出てみると件の若い僧侶とその師匠。どうも宿の主人のお説教の後かなりしっかり托鉢ができるようになって無事遍路修行を終え、今回はその時のお礼に師匠とともにやってきた、とのことでした。このほかにもいろいろお話したのですが、どれも興味深いお話で盛り上がり、出発まで時間がない中、充実した時間でした。
いざ鶴竜 前半戦
7時に宿を出発しました。
最初の1km近くはそれほど登りもきつくなく順調に進めました。遍路小屋があり、少し休憩です。
この後道が険しくなります。
普通の山道だと少し平たんな場所もあるものですが、情け容赦なく上りが続きます。
数歩登って息を整えまた数歩登って息を整えるの繰り返しです。へんろころがしより足場が良いのが救いです。
20番 鶴林寺
ようやっと鶴林寺の山門が見えてきました。
この山門の中には
結局3キロ少しの道のりに約2時間かかりました。鶴林寺参拝をすませ次の太瀧寺に向かいますがこの下りも大変。
下りには上りと違う筋肉を使います。息が弾むことは少ないものの、足を踏み外すと大けがになりますから、一歩一歩着実に歩を進めます。
1時間かけて下に降りてきました。
ここで靴を脱いで少し休憩です。
いざ鶴竜 後半戦
太龍寺への登りははじめは自動車も軽なら楽に通れるような道で、渓流沿いでもありこれなら「楽勝じゃん」と思えたのですが、あと2kmの看板のあたりから急に斜度がきつくなってきました。
足を休ませる平坦な場所もなく、本当にあえぎあえぎ登ります。
21番 太龍寺
山門はありましたが境内やお堂が見えません。本堂は300m先と案内があり、ゲンナリしながらまた登ります。
本堂の前にもとどめの長い石段があり、手すりにつかまりようやっとお参りできました。
ここでもう午後1時近く。宿で準備してくれたおにぎりと果物(写真を撮るのを忘れた事に食べ終わってから気づきました)で昼食。少し休憩した後本日の宿に向かいます。
ガイドブックでは龍雅荘となっていましたが違う名前の宿になっていました。
少人数の寮を思わせる風呂に入り洗濯をし、宿のマッサージチェアで体をほぐして隣の建物で夕食です。
実はガイドブックの地図では飲み物の自販機もなさそうな、何もない場所に見えたため、太龍寺で500mlのペットボトルを3本買って下りてきました。でも自販機は2台ありました。
一人の食事ですが宿のご主人と奥さんが話し相手になってくれました。この辺りは最近降水量が少なく水不足が心配されているようです。水の話から農業や農協の話などで盛り上がりました。
本日の歩行距離 12.15km(ガービン駆動時 駆動させず歩いた時もある)
本日の歩数 33,054歩 (歩数計アプリ)