四国遍路4日目 へんろころがしのダメージ回復のため短めのコースとしたはずが・・

 早朝と言うより深夜起きてみると夕食のエネルギー補給のためかそれほどダメージを受けていないようでした。少し近所を歩いてみたのですが筋肉痛はあるものの平地のウォークに問題はなく、これなら今日予定している約20kmのほぼ平坦な道は問題ないだろうとの感触を得ました。

四国にきて初めての充実の朝食 これで納豆があれば完璧

 ナスやきゅうりは自家栽培とのことです。

朝食を持ってきてくれた高齢の女性と少し話しました。昨日夕食やお洗濯の対応をしてくれた方は別に家庭を持っている娘さんとのこと。私が出身地の話をすると以前に何度か旅行したことを話してくれました。

 

平坦なコースのはずが

朝食後8時前に出発です。今日はほぼ平坦な道で距離も20㎞少し、と見込んでいるため遅めのスタートです。

お遍路のガイドコースは宿から右手に曲がっていくコースです。宿の方は「家の前の広い道も少し距離は長いが合流する」と教えてくれましたが迷わず本来のコースを選択。

順調に歩みを進めましたが、なぜかどんどん坂道が急になり

結局峠越え

 峠と言ってもそれ程高いものではなく、車も通れる道ですから普段では何ということのない道ですが、特にアップダウン用の筋肉にダメージをもつ今日の私には結構きつい峠となりました。

 峠を下った先には橋がありました。

そういえば「潜水橋が渡れます」といった看板がでていた

 「潜水橋」というよりコンクリート一本橋といったもので、自転車でもおっかなくて渡れないような代物でした。歩きでも少し怖く感じ、なんでこんな橋を架けたのか少し疑問。

 橋を渡り切りやっと宿の方がいった広い道と合流。そこからは川に沿ったなだらかな下り坂で足の筋肉も快調に動いてくれました。

 この辺りは川に山が迫り、その間に人家が立ち並んでいます。

まるで木曾のよう

 道下の果樹は梅のようで、所々に梅干しの無人販売所がありました。徳島は紀伊水道を挟んで和歌山と隣り合っていますから気候的には梅栽培に適しているのでしょう。

 

 

13番 大日寺

 大日寺までは宿から概ね10km。2時間程度で着く予定です。大日寺まであと1.6㎞ の案内があってもう少しだ、と思ったときに、先に自販機で飲料を購入した時に金剛杖を忘れた事に気づきました。がっくりしながら約1.5㎞戻ると置いた時のままになっていて、自販機のお店の方に一言お断りをして回収しました。

比較的交通量の多い道に面した大日寺山門

  前々日の猛暑の中親切にしてくれた4番札所も大日寺でした。大日如来が本来の仏となる真言宗ですから同じ名前でも不思議はないんでしょうが少し戸惑いました。

 実は大日寺到着の少し前、道の反対側からおじさんに声をかけれました。たちどまって様子を見るとお接待でした。

お接待の栄養ドリンク

 一般の方からの初めてのお接待でしたから思わず手を合わせて拝みました。ありがたく一気にいただきました。

 

14番常楽寺

 

山門のない初めてのお寺常楽寺

 大日寺からは2.5kmの場所にありますが、実は焼山寺までは事前に地図も読み込み、シミュレーションしていたのですがこの辺からはそうした準備もなく途中で何度も地図を確認し、またスマホのアプリで自分の位置を確認しながら到着しました。

 境内はまるでまるで昨日のへんろころがしを思わせるような岩肌むき出しのごつごつした前庭で「車いすの人はどうするんだろう」と考えてしまいました。

次の国分寺までは1kmないくらい。案内もあるのでまっすぐ向かうことができました。

 

15番国分寺

聖武天皇以来の国分寺

  88か所は真言宗だけでなく他宗派のお寺もあります。ここもその一つ。宗派は違えど大師堂はあります。

 次の16番観音寺までは約2km。ところが案内を見落としたのか遍路道を外れ、地図アプリの力を借りて到着できました。

 

16番 観音寺

住宅街にある観音寺

 観音寺は住宅街にあります。そのため境内もさほど広くなくこじんまりとした印象です。

 このあたりから雲行きが怪しくなり、雷鳴も聞こえ始めました。まだ午後1時であと17番を打ったら後は宿直行となるので「降られたらどこかで雨宿りの休憩をすればいいや」位に考えていました。ところが寺をでると降り始め、見つけたうどん屋に入りました。

写真を撮るのを忘れ残念な姿となった天ざるうどん

 考えてみると徳島の昼食はうどんを選択することが多く、やはりうどん屋の数が多いことや自身が麵好き、暑い、といったことが影響しているのでしょう。

 少し小降りになったことから、菅笠にビニールカバーをかけて出発しました。ところが途中から本降りの雨となり、住宅地でお店もなく、自販機の屋根の下でしばらく雨宿り、となりました。

やや雨脚が衰えたところで出発するも、ここでも案内を見落としたのか16番からの距離2.9kmを過ぎても一向に到着の気配がありません。また地図アプリの力をかりて何とか到着。

 

17番 井戸寺

 

雨の井戸寺

 小雨の中でしたが境内には多くの遍路がいました。自転車遍路中のおじいさん、先達とまわるお遍路さんなど。この先達さんはえんじ上下の遍路装束で新人お遍路さんに参拝の方法などを教えていました。さすがに正式の参拝手順でこちらのようにろうそく、線香、納札、おさいせん、般若心経、本尊ご真言、などの簡略のものとは違います。

 

本日のお宿へ

 井戸寺から徳島市街中心部の今日の宿に向かいます。前日地図で3kmほどと見積もっていたのですが、これが大違い。結局6km以上歩きました。雨で濡れ、到着時刻も遅れ、宿についたらランドリーでの洗濯やお風呂、明日の宿手配など段取りを考えながら歩きました。

 宿に到着してフロントで確認するとホテルのコインランドリーは今使えなく、自転車で20分ほどのところにあるコインランドリーをご案内している、とのこと。ゲンナリしながら浴室で自分で洗濯することとし、明日の宿泊として目星をつけていた宿に電話するとご主人が体調不良で宿泊はお断りしている、とのご返事。このご主人にも別の宿をご紹介いただくなどして何とか確保。入浴と洗濯を済ませるともう6時半。

 夕食にしようとフロントで近くのおいしいお店を聞いたところ「近所には気の利いた店はなく、隣のスシローか道の反対にあるマクドナルド位」とこれまたゲンナリするようなお答え。やむなくスシローにしました。

10年ぶり以上となるスシロー 

 久しぶりのスシローは入店や注文システムも大きく変わり、店内は注文品が届く音声案内や音楽が喧しく、活気はあるものの落ち着いて食事をする雰囲気はなく、食事とお酒をいただいて早々に退店しました。

 

本日の歩行距離  31.37km(ガーミン駆動時)

本日の歩数    59,193歩(歩数アプリによる)